生活の質と耳の健康を考える【ブログ】

世界有数の長寿国でもある日本では、政府主導の人生100年時代に向けた取り組みが始められています。そんな日本には、若者に負けないぐらいアクティブなシニアの方がたくさんいらっしゃいます。
やりたいことや楽しみたいことが多いシニアの方には、生活の質と密接に関わる「耳の健康」にぜひ注目していただきたいと思います。

聴力低下はいつから?実は若いころから始まっている

聴力が衰える、という症状は「高齢者のもの」というイメージがあります。ですが、実は30代からもう聴力低下が始まっている、ということはご存じでしょうか?
大抵の場合、日常生活にも支障がない程度から始まるので、30代のころには気づかないことがほとんどです。少しずつ低下していって、生活に支障が出るほど症状が顕著になるのが高齢になってからなのです。
聴力の低下、といっても、すべての音が聞こえなくなるわけではありません。特定の音が聞こえづらくなり、それ以外は以前と同じように聞こえる、ということろから始まります。高くて小さな音、例えば鳥の声や時計の秒針の音、そして特定の子音が聞こえづらくなります。
例えば、「たかい(TAKAI)」という言葉の最初の「T」の音は、最初に聞こえづらくなる音のひとつです。このTが聞こえなくなると、「あかい(AKAI)」と聞こえたり、「わかい(WAKAI)」と聞き間違えたりします。「あの塔は高いね」という言葉が「あの塔は赤いね」と聞こえて、会話が成り立たなくなってしまうこともあるのです。

難聴の対策はお早めに

自分で難聴の症状に気づいても、「まだ聞こえるから」「年なんだから仕方がない」と、対策せずに過ごす場合もあるでしょう。ですが、何の対策もせずに難聴が進行すると、精神的な健康に影響が出たり、認知機能に影響がでたりします。
難聴は、ぜひ早いうちから対策を開始してください。例えば補聴器を使う場合は早いうちに使い始めたほうが、補聴器の音に慣れやすいと言われています。また、音が聞こえづらい期間を極力短くすることで、脳の活性が継続され、心の健康にもよいと言われています。

「聞く」ということは「情動を引き起こす」こと

「聞く」という行為は、非常に複雑なステップをたどります。
まず耳が音を集め、脳に伝え、脳がその音を分析し、音の意味を理解し、「うれしい」「楽しい」などの情動を引き起こします。聞く、ということは、コミュニケーションをするうえでとても大切なことなのです。
難聴をそのままにしておくと心理的・社会的に孤立してしまったり、思考が不足することにもなり、認知機能の低下やうつ傾向になるリスクが高まります。

「少し聞こえづらくなってきたかも?」そう思ったら、ぜひ早めに対策をしてください。